弥彦神社に参拝する前に立ち寄る場所としておすすめなのが、祓戸神社(はらえどじんじゃ)です。
人は日々、生きていると…
「ついつい、嘘ついちゃったな」
とか
「ちょっと、自分勝手すぎたかな」
とか
「あ~、あんなことしなければ良かったな」
っていうことが溜まっていきます。
これが、いわゆる「罪」ですね。
そして、「罪」の気持ちが、溜まっていくと、穢れ(けがれ)の状態になります。
穢れは「気枯れ」とも書き、気が枯れてしまうので、しだいに、元気が無くなっていきます。
元気がなるなると、体調にも支障が出たり、感情もネガティブになって、不運なことが起こりやすくなります。
そんな時には…
「ネガティブな感情や、不運のサイクルを、綺麗に洗い流して、リセットしたい!」
と思ったりするものですが、まさに、それにピッタリなのが「祓戸神社」です。
「祓戸神社」は、その名前があらわしているように、祓戸大神(はらえどのおおかみ)をお祀りした「お祓い」専門の神社なのです。
弥彦の祓戸神社はどんなところ?
江戸時代に、弥彦を通る北国街道が整備されたころには、弥彦神社へ参拝する前に、祓戸神社に立ち寄っていたようです。
弥彦神社の本殿にお参りする前に「身を清め、お祓いをしておこう」というわけですね。
今は、知る人ぞ知る、という感じになっているので、祓戸神社に訪れる人も少なめですが、実際に行ってみると、まさに、「祓い清める」っていう言葉がピッタリの不思議な空間になってます。
祓戸神社の場所
祓戸神社は、「大杉通り」と呼ばれる通り沿いにひっそりとあります。
上記の地図のような位置にあるので、弥彦神社の本殿にお参りする前に行くなら、第一駐車場が便利です。
第一駐車場から、東参道の方へ入っていき、大杉通り出たら、左折して、歩道を130メートルくらい歩くと、左側の道沿いに、祓戸神社の鳥居が見え始めます。
なんの変哲もない日常的な光景で、写真のような感じですが、一歩、鳥居の中に、足を踏み入れると、雰囲気が一変します。
祓戸神社の参道
私が訪れた時は、天気にも恵まれたのかもしれませんが、鳥居から、参道に足を踏み入れると、木漏れ日が落ちて、まるで、ジブリの森に迷い込んだような感じでした。
存在感のある大きな欅の木が鳥居の脇に一本、そして、参道の途中にも一本あります。
弥彦の祓戸神社は…
と伝えられていますが、まさに、それに相応しい感じです。
神聖な雰囲気に、歩く歩幅も、自然にゆっくりになります(笑)
祓戸神社へ参拝
祓戸神社のお社の方へ近づいていくと、こんな感じの雰囲気。
こちらも、優しい光につつまれていて、この時点ですでに、なんとも言えない穏やかな気持になります。
そして、祓戸神社のお社に近づくと、こんな感じです。
神聖な雰囲気に、普段、何も唱えない人でも、お参りの時に、何か唱えたくなるかもしれないので、略拝詞と略祓詞を紹介しておきます。
略拝詞(りゃくはいし)
6月30日の夏越の祓(なごしのはらえ)や、12月31日の年越しの大祓(としこしおおはらえ)など、神道では、祓の神事が行われる時に、大祓詞(おおはらえのことば)を唱えます。
大祓詞は、神様に対して唱える祝詞(のりと)の一種ですが、全文だと900文字くらいあります。
このように、祝詞は、非常に長いものなので、普段の参拝の時に唱えるのは大変です。
そこで、覚えやすいように、祝詞を短くしたものが、略拝詞です。
祓え給え、清め給え、神ながら守り給え、幸え給え
はらいたまえ、きよめたまえ、かむながらまもりたまえ、さきわえたまえ
その意味は、さまざまに解説されていますが、最後の「幸え給え」だけ、解説により、微妙に違っていたりするようです。
まず、「幸え給え」の前の部分の意味は…
「お祓い下さい、お清め下さい、神様のお力により、どうぞ、お守り下さい」
ということで、これは、だいたい、どの解説でも一緒です。
ただ、「幸え給え」は、文字通り「幸せにして下さい」と解釈するものと「お導き下さい」と解釈するものがあります。
どちらの解釈で、略拝詞を唱えるかは、個々人の好みですが、最近では、
という見解も、広がって来ているので、それで言うと、「お導き下さい」の方がしっくり来る人が多いかもしれません。
私の場合は、
「全てのものが幸え給え」
(生きとし生けるもの全てが、幸せに向かうように、どうぞ、お導き下さい)
みたいな意味合いを込めて祈っています。
略祓詞(りゃくはらえことば)
略祓詞は、祝詞の一つである祓詞(はらえことば)を短くしたものです。
上記の略拝詞より、さらに、短くなっています。
祓え給え、清め給え
シンプルに「どうぞ、お祓い下さい。お清め下さい」の部分だけなので、祓戸神社にお参りする時には、この略祓詞も、覚えやすくていいと思います。
祓戸神社の御祭神
弥彦の祓戸神社の御祭神は、祓戸大神(はらえどのおおかみ)です。
祓戸大神は、神道において、祓(はらい)を司る神様で、以下の四柱の神様から成っており、祓戸四神(はらえどのししん)とも呼ばれています。
瀬織津比売神(せおりつひめ)
滝神、川神、海の神など、水を司る神様です。
祝詞の大祓詞では「瀬織津比売神が、罪や穢れを、川から海に流す」と、描かれています。
天照大神の荒魂ではなか、龍神様ではないか、はたまた、七福神のお一人の弁財天ではないか、など、何かと伝説の多い女神様です。
速開都比売神(はやあきつひめ)
大祓詞では「瀬織津比売神により、海に流れてきた罪や穢れを、すべて飲み込んでしまう」と、描かれているのが、 速開都比売神です。
罪や穢れが、海に飲み込まれ、海水と混ざり合い、同化するようなイメージを想像すると、覚えやすいかもしれません。
気吹戸主神(いぶきどぬし)
海と混ざりあった罪や穢れが、雲となり、空に浮かんで来たら、それを吹き飛ばしてしまうのが、気吹戸主神です。
大祓詞では「速開都比売神が、飲み込んだ罪や穢れを、 気吹戸主神が、根の国、底の国へと吹き飛ばす」と描かれています。
根の国、底の国は、黄泉の国とも言われ、今で言う「あの世」に近いところのようです。
速佐須良比売神(はやさすらひめ)
さて、 「根の国、底の国」まで送られてきた罪や穢れですが、「根の国、底の国」には、 速佐須良比売神がいらっしゃり、最後に、清めて無くしてしまいます。
大祓詞には「根の国、底の国にいる速佐須良比売神が、罪や穢れを、どこか分からないところに持っていって無くしてしまう」と描かれています。
かくして、ようやく、罪や穢れが無くなり、祓い清められた、ということになります。
なかなか、壮大な物語ですよね。
物語に興味を惹かれた方は、祓戸神社に行った時には、祓戸四神が、罪や穢れを祓ってくれる物語をイメージしながら、お参りするのもいいかもしれません。
祓戸神社は厄払い前にもおすすめ
祓戸神社の御祭神である祓戸大神は「厄除け」も、ご利益になっているので、弥彦神社で厄払いをする前に、祓戸神社に参拝するのもおすすめです。
弥彦神社の厄払いは、祭典など、特別な行事がなければ、午前8時30分~午後4時まで、社務所で受付けています。
弥彦神社の社務所は、拝殿に向かって右手の方にあります。
厄払いの金額など、詳しいことについては、弥彦神社の公式サイトの御祈祷(お祓い)のページにまとまっていますので、そちらをご覧下さい。
なお、上記のページでは、願意に「厄払い」が入っていませんが、厄払いの御祈祷も、その他の御祈祷と同じ申込み用紙で、同じように申し込みます。
申込用紙の願意の項目に「○才」と、厄払いしてもらう年齢を記入すれば、厄払いの申し込みになります。
- 受付時間:午前8時30分~午後4時
- 受付場所:社務所
- 金額:5千円~10万円
- 服装:神様に対して失礼のない服装
- 所要時間:20分~30分程度
金額は、初穂料(御祈祷料)としての値段です。
料金は、並祈祷(5,000円)から、特別大祈祷(10万円)まで、お願いする祈祷の種類によって変わってきます。
祓戸神社 詳細情報まとめ
神社名 | 祓戸神社(はらえどじんじゃ) |
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公式サイト | 弥彦神社の末社 弥彦神社の公式サイト |
創建 | - |
社格 | - |
例祭日 | 4月1日・11月1日 鎮魂祭 |
住所 | 新潟県西蒲原郡弥彦村大字弥彦 |
電話番号 | - |
御朱印 | - |
営業時間 | 24時間参拝可能 |
ご利益 | 厄除け・穢れ祓い |
御祭神 | 祓戸大神(祓戸四神) ・瀬織津比売 ・速開都比売 ・気吹戸主 ・速佐須良比売 |
駐車場 | あり(普通車 軽自動車 345台) 弥彦神社の第一駐車場が使える |
最寄り駅と時刻表 | 弥彦駅(弥彦線) (徒歩10分) |
最寄りバス停と時刻表 | 彌彦神社(弥彦村) (徒歩1分) |
エリア | 新潟市・弥彦 |